プロフィール


   

世田谷の住宅街にひっそりと佇む洋館、その地下にある不思議な空間が宇宙舘です。

1974年、建設工事を中断し、未完の空間から上演がスタートしました。
当初の2年間は地下のみで地上の建物はありませんでした。

以来40年、開館当時にあった小劇場が次々に取り壊され、或いは姿を変える中で、いつの間にか宇宙舘は東京に現存する最も古い小劇場となりました。

これまでに、主に演劇の表現の場として多くのアーチストがその才能をこの小さな空間に刻んできました。
松田優作の上質な作品の数々は今も強く印象に残り、明大生だった田中裕子の体当たりの演技も忘れられません。圧倒的なパワーで時代を突き抜けていった劇団第三エロチカ、若き巻上公一が率いた劇団ユリシーズ、忌野清志郎も楽曲を提供した劇団スペース・サーカス、そしてファニーズが、電撃ネットワークが・・・すべての通過者の熱い吐息が不可視の星座となって今もこの空間に時空を超えた輝きを放っています。

宇宙館は演劇だけでなく、舞踏や現代美術の展示・インスタレーション、コンサートなどの会場としても幅広く使用される一方で多くの上映会を開催し、特に映画評論家の佐藤重臣と共催した実験映画の定期上映会 「黙壷子フィルムアーカイブ」は多くの観客を集めました。

開館時のオーナーが映画監督であったため、宇宙舘と映像と関わりは深く、近年では映像製作の作業場として利用されることが多くなり、自主企画や一般への貸し出しを一時休止しておりました。
しかし、貸し出し休止の期間中も、この空間を愛してくださる熱心な方々から再開を望む声が多く、そのご要望に応えるべく準備を進めてまいりました。
そしてようやく、2011年より表現と情報発信の場として再始動することになりました。
今後は、映像表現を中心としたミニシアターとして、日本だけでなく海外のフィルムメーカーにも上映の場を提供していく予定です。


もちろん照明・音響機材も完備しておりますので演劇・舞踏等のライブ・パフォーマンスもこれまで通りご利用いただけます。


 

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